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EMPEROR PENGUIN

皇帝ペンギン「エンペラーペンギン」

別名コウテイペンギンとも呼ばれ、現在のペンギンの中で最大です。その大きさは120cmで小学生の低学年ほどあります。

エンペラーペンギンは体熱の放散防止のため皮下脂肪が厚くなっており、南極の体感温度マイナス60度という過酷な環境に適応しています。寒さで、体温の放熱を抑えるために同属のキングペンギンよりもクチバシやフリッパーは小さめになっています。そして足の裏には羽毛が生えています。

ペンギンの中で最高潜水能力を持っており、約500m潜ることができ、最長18分潜水した記録があります。この潜水能力で獲物を効率よくとり大きな体を維持しています。

エンペラーペンギンの暮らし

エンペラーペンギンはペンギンの中で唯一なわばり感覚が無く、気温が下がってくると仲間が集まり「ハドル」と呼ばれる「押しくら饅頭」の状態になり寒さを凌ぎます。ハドルでは群れの外側から順番に暖かな群れの中心へ移動します。少し暖まると群れの端に移動するという巡回を繰り返し、凍てつく寒さから身を守っています。

他のペンギンと同じく肉食性で、魚やイカ、オキアミなどを食べます。エンペラーペンギンの天敵はシャチ、ヒョウアザラシ、サメです。

エンペラーペンギンの繁殖と子育て

エンペラーペンギンは体が大きいので繁殖期間が10ヶ月にもなります。産卵と抱卵は南極大陸の冬という過酷な環境で行います。最も寒さの厳しくなる冬の時期に繁殖する理由は、ヒナを襲う外敵が現れないようにするためか、ヒナが巣立つ時期をえさが豊富な夏に合わせたためだと考えられています。

産まれてくる卵は1つで、オスが立ったまま9週間抱卵します。巣はつくらずに卵を足の上に乗せ、股の間で包み込みます。股の間は抱卵斑と呼ばれる皮膚がむき出しになっている部分があり、体温を直接卵に伝えることができます。抱卵の間オスは氷を食べてのどを潤すだけで何も食べずメスが帰ってくるまで抱卵し続けます。

卵からヒナが羽化すると「ペンギンミルク」と呼ばれる脂肪とタンパク質を含んだ高栄養の分泌物を口移しで与えます。このペンギンミルクの正体は胃液と胃粘膜が混ざった白い液体です。オスは身を削りながら我が子を育てるのです。オスの絶食は100日を越えます。

メスは産卵後、数百kmの旅に出て赤ちゃんのためのえさを捕って帰ってきます。到着すると吐き戻しヒナに餌を与えます。するとオスはやっと自分の餌を捕まえに海へと向かいます。

ヒナが1ヶ月半になると親は共に餌を捕りに出かけるようになります。その間ヒナはクレイシと呼ばれる集団保育所を形成し5ヶ月間親に餌をもらい続けます。

ここまで大事に育てられるヒナですが、その半数がひとり立ちする前に苛酷な環境で命を落としてしまいます。

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